少女漫画 魔女の心臓 ネタバレ 8巻
最新刊から結末までをネタバレ配信!?
映画化も話題となった魔女の心臓をネタバレ!
魔女の心臓の概要
matoba先生によるファンタジー系のマンガで
序盤から しゃべるランタンが登場してきて
驚きますが、ファンタジーならでは
読んでて ほんわかしてくるキャラが多いです。
魔女の心臓 ネタバレ 8巻
魔女の心臓、いよいよ最終巻となってしまいました……!
8巻は、それぞれのキャラクターにスポットを当てながら、完結に向けてばっしばし伏線を回収していく感じで、もちろん、その面白さと気持ちよさもあるんだけどやっぱり寂しいです!!!
~第37話~
過去のようで現在な、リサさんのエピソード。
リサさんは、ジュリアのところにいた頃のミカちゃんを彷彿とさせるとってもキュートなお転婆さんです。
そしてじいがとってもいいキャラ……!!
旦那さんの姿はここには出てこなくて、40話でちらっと見えるだけだけど、幸せな結婚だったんだろうなという雰囲気は察せられて、とっても微笑ましい、温かい物語。
そして、この人が二人のお母さんなんだろうなっているのは読みながら薄々わかってはいるんだけど、最後に改めてはっきり明かされると、背景の夜空と相まってものすごくどきっとさせられる。
きっと、順風満帆なだけでは終わらない、これから何かあるんだなって。
そして、ミカちゃんの旅もいよいよ決定的な何かを迎えるんだなって……。ちなみに、ちょっと先の40話で、リサさんとミカちゃんがすれ違うシーンが出てくるのね。
なまじ二人が似ているだけに、ミカちゃんの後ろ姿とか、ショートの髪とかがものすごく幼く、稚く見えるの……。
実際には、500年の旅をしてきたミカちゃんの方が人生経験長いんだけど、すごく親子感がある。
ただ、ミカちゃんの中には、お母さんという存在への恋慕はもうほとんどないように思う。
お屋敷でニナちゃんと暮らしていた時から、妹だけが身内で、守るべきものだったんじゃないかな。
棺の前での表情を見るに、自分が庇護される側の人間だなんてもう思っていない感じがある。とはいえまだまだ子供なのは確かで、二番目の母であるジュリアのもと、守られて過ごす時期も来るし、それはミカちゃんにとって絶対に必要なものだったと思うけど。
~第38話~
ルミエールのエピソード。
ちっちゃいルミエールが……かわいい……!
ルミエール(こと、ちび)が喋れるくらいに成長するまで、しばらくはほとんど台詞もモノローグもなく、絵だけで物語が進むんだけど、それがもう微笑ましくって!!!
そして、育ての親との、静かで切ない別れ。
もしあの女性に子供や孫がいたら、ルミエールの人生観も全然違ったものになったかもしれないのにね。次のリツカのエピソードが、彼のこれからを示すものなのに対して、ルミエールのエピソードは、過去の話。
ルミエールは、自分が変わろうとか成長しようとか全く思っていないし、時を止めたミカちゃんと一緒に旅をすることで自分の時も止めてしまっている感じがあるし、そんな彼のエピソードが過去話だというのは、示唆的だなーと思う。
だからこそ、最終話でそこから一歩踏み出した彼の変化がより鮮やかに見えるのかも。
~第39話~
リツカのエピソード。
ジュリアに教わった妖精の卵を、今度はミカちゃんがリツカに教える。
そうやって色んなことが受け継がれていくから、人はいなくなっても、いなかったことにはならないんだよね。そういえば、リツカは浦島太郎になってるんだった。
正直、忘れていた……。
違和感はない、とは言っているけど、17歳でそれは、強いよ。ミカちゃんのことを聞くのが怖いルミエールと、私は知りたい、と言うリツカ。
その差はなんなんだろう。前に進むことに対する姿勢の違いだろうか。
リツカは、成長していきたいと思っていて、ルミエールは、事態が進んで別れが訪れるのを恐れている、みたいな。
そして、リツカが一人前になったことがローリス師の護符に認められます。
誰かと助け合えるようになること、それが大人になるということ。
そうなんだよね、結局人間なんて、一人で生きていけるようにはできてないし。
世の中に立派な人はたくさんいるけど、そういう人は技術や知識だけじゃなくて
たくさんの人とのつながりや、信頼を持っている。リツカは立派な人になれるよ。
弟子として、ローリス師とミカちゃん、あんな素晴らしい二人の支えになったんだから。最終話ではネネちゃんと一緒に魔法使いをやっている様子が描かれます。
まさか、あの爆発癖と一人前の概念がこうつながるとは!!
そして、一回限りのギャグ要員かと思われたネネちゃんがこんなところに再登場するとは!なんだろう……魔女心って、ものすごく血の通った伏線が張りめぐらされてるよね……。
ところで、リツカがミカちゃんに対して徹底的に敬語なのが、すっごい萌えます。
~第40話から第41話~
さあ、いよいよ完結本編ですよ; ;
これまでの感想は全て、いかに最終回が素晴らしいかを語るためと言ってもまったく過言ではありません!
今まであったすべてのエピソードが、この最終回を寄ってたかって素晴らしくしているんだよ。
虹の根元で「また会いましょう」という約束を果たしたアイリスのこと。
未練を残すほど充実した人生だったことを喜んで旅立った、ローリス師のこと。
誇りと覚悟を持った生き方を教えてくれたジュリアのこと。
自分の人生を自分で選択していった人たちのこと。
自分の願いを叶えた人、他人の願いを叶えた人のこと。
自分の人生や経験に照らして、ミカちゃんの人生を慮ってくれた人たちのこと。
そして、ミカちゃんの苦しみに寄り添うことで、自分の苦しみから目を背けていたルミエールのこと。
そんな一人ひとりの生きざまをミカちゃんと一緒に見てきたからこそ、最終回のミカちゃんの選択とあの笑顔、そしてルミエールがたどり着いた「大切なものを増やしていくことを世界は俺達に許している」という結論が、本っっっ当に温かいんだ。
感動を伝えようとすると、本編を全部引用することになりかねないので、もう、皆さんのお手元のコミックスを読んでください!
一言一言が素晴らしいです!……とはいえ、せっかくなので最後に、今まであまり触れられなかったニナちゃんのことに触れましょうか。
「かわいそうなニナ かわいそうなミカ」
って、これを嫌味なく言えるのは、ロルさんさすが人外という感じです。
(ミカちゃんの旅を見ていると「永遠を生きる」って言葉もかなり重いよね)各自の可哀想さを比べることには何の意味もないとはいえ、生まれてこないはずだったのが生まれてきて、惨劇の日に一人残されて、最後にはその命をお姉ちゃんに渡して、生まれてこずに消えてしまったニナちゃんは、境遇だけ見たら本当に可哀想だと思うんだよ……!
でもそれだけの思いを生んだのは、きっとミカちゃんと過ごした14年が幸せだったからで、ニナちゃんもやっぱり、いなかったことには絶対ならないんだよね。
皆に酷いことをした、って泣いて謝っていたニナちゃんが、最後にはミカちゃんの幸せを願って前向きだったのは救いです。